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彼の世界は官能で出来ている。
第1章 忘れ物の正体
「ありがとうございました」
深夜の時間帯でも、客足の絶えない人気のファミレス店――――…
バイトとして働きだし…丸3年…
大学卒業後の就職先が決まらず…ダラダラとバイトを続ける日々!
このままじゃダメだ!
上原 百々子(うえはらももこ) 25歳!
早くこの、不のバイトフリーター生活から抜け出さないと!
と――――…毎回、遅番シフトのレジ対応をしたあとに思うのだが…
長く同じバイトを続けていると…バイトでも結構な額を稼げてしまう。
仕事もテキパキとこなし、本社から採用された正社員より出来る!
しかも、独身、彼氏なし、時間もある――――と、なると夜シフトも嫌な顔せず受ける…
私…重宝されて来ている――――?
今年こそは、本格的就活をするぞ!と、思っていたのに…給料明細を見ると心が揺らぐ。
「今年こそは…」
そう意気込むのが最近の私の口癖だ。