この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
彼の世界は官能で出来ている。
第13章 巨匠の娘、レジェンドの弟子
「ジャンルって――――へ?」
一応…官能小説家も“小説家”だから、濁らせながら話してきたが…
ジャンルを問われると…何て言って良いか分からない…
しかし、芸能関係やゴシップ関係に弱い私の両親だ…小説家の名前を言っても知らないだろう…
「大御所作家さんの名前は――――影街 龍之介先生…だったかな?」
「は?!影街龍之介?!」
――――へ?
作家の名前に反応したのは…
何かと世間に疎いお母さんだった!
「え――――…お母さん…影街龍之介…知ってるの?」
「知ってるも…なにも……」
お母さんは、少し困った顔をしてお父さんと目を合わせる。