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彼の世界は官能で出来ている。
第13章 巨匠の娘、レジェンドの弟子
「え――――…じゃぁ…水無月君って末永八だったの?そっちの才能開花したんだぁ~良かった、良かった!彼、いい文章書くから官能書かせるのが忍びないって…おじいちゃん言ってたんだよ~」
――――つ~か!おじいちゃんと、そんな会話してたの?いつの間に!?
「そう言えば…そろそろ、おじいちゃんの別宅を処分したいなぁ~って、思ってて…最近、水無月君が買い取りたいって言ってたんだよ……しかし、百々子を泣かせる男だと分かったら…譲るの止めようかしら?ねぇ、お父さんはどう思う?」
「ん~」と、悩む両親の姿を見て…再び落ち込んでしまう。
「瑛斗…影街先生の所に行って…修行し直して…“末永 八”の名前で、官能デビューするらしいから…買い取りたいって話は無くなるかもよ?」
うつむいた私の背中を優しく支えてくれたお母さんは…「そうか…」と、呟いた……
「――――でも、明日…水無月君来るって言ってなかった?買い取りの件で…」
「はあ――――!?」
うつむいていた私がお父さんの言葉に勢いよく顔を上げる!
「ちょっとぉ――――!聞いて無いんだけど!」