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彼の世界は官能で出来ている。
第14章 娘VS孫
――――どこが最高なんだ?
「“水無月 睦”のペンネームは…世に出たことがないのでしょ?なら、今の“末広 八”でいいじゃない?
ここまでお膳だけしたのは、わたくしですのよ?父の後を継いでも問題なくないですか?
しかも、わたくしと一緒になる覚悟をお示しなら…“月睦娜無”先生の別宅でなくてもいいのでは?わたくしは、“末広 八”でなくなる瑛斗さんはつまらない気もしますわ?」
美央さんはペラペラと遠回りに“水無月 睦”の名を捨てろと言っている…?
「――――美央さん…何を勝手に!」
「勝手にって、わたくしはそれくらい言ってもいいんじゃなくて?それに…別宅を購入なんて聞いてませんわよ?――――ボロボロの別宅を購入するなんて、六本木のビルをも買える財力がおありならこだわる必要もないんじゃなくて?
恩義を感じて“月睦先生”の別宅なんて…購入しなくても――――そうそう、私…調べましたのよ!
ご夫婦にはお嬢さんがいらっしゃったわね!その子にお譲りになったら?
大学卒業しても定職につかずフラフラしていらっしゃるのでしょ?財産の一つも残しておかないと!
あっ、逆にお金にした方がいいのかしら?固定資産税や相続税なんかも…無職には重荷なのかしら?」