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恋する真珠
第2章 恋するカナリア
「…瑠璃子…!」
涼太は激情を抑えきれないかのように瑠璃子の唇を貪り…しかしそれを愛情を込めたキスで収め、告げた。
「…少し待ってろ」
立ち上がり大股で部屋を横切る。
部屋の隅にある箪笥の引き出しに手を掛けた。
…一糸纏わぬ逞しい鋼のような…さながら古代ローマ時代の剣闘士のような美しい肉体の後ろ姿が、夜目にも鮮やかに映し出される。
瑠璃子はうっとりと男の引き締まった大きな背中を見つめる。
涼太はビニールパッケージの小さな包みを手に戻ってきた。
大きな手が瑠璃子の柔らかな頰をそっと撫でる。
「…ゴム付けるから待ってろ」
瑠璃子は息を呑み、黙って頷いた。
…麻衣の言葉が、脳裏に浮かぶ。
…「避妊は絶対よ」
…でも…。
「…私、涼ちゃんの赤ちゃんなら産みたいよ…」
涼太は温かく笑い、筋肉質な腕で瑠璃子を抱き寄せた。
「…それは俺の嫁さんになってからな。
今はまだ駄目だ。
お前はちゃんと高校を卒業して大学生になるんだからな」
きっぱりと断言された。
…やっぱり涼ちゃんは優しくて立派なひとだ…。
瑠璃子は胸の中がじんわりと温かくなるのを感じ入った。
両腕を広げ、涼太に抱きつく。
「大好きよ…!涼ちゃん…!」
…大好きな海の匂いと清潔な石鹸の香り…。
瑠璃子は今夜、この男の花嫁になるのだと、ひとり密かに心に決めた。
涼太は激情を抑えきれないかのように瑠璃子の唇を貪り…しかしそれを愛情を込めたキスで収め、告げた。
「…少し待ってろ」
立ち上がり大股で部屋を横切る。
部屋の隅にある箪笥の引き出しに手を掛けた。
…一糸纏わぬ逞しい鋼のような…さながら古代ローマ時代の剣闘士のような美しい肉体の後ろ姿が、夜目にも鮮やかに映し出される。
瑠璃子はうっとりと男の引き締まった大きな背中を見つめる。
涼太はビニールパッケージの小さな包みを手に戻ってきた。
大きな手が瑠璃子の柔らかな頰をそっと撫でる。
「…ゴム付けるから待ってろ」
瑠璃子は息を呑み、黙って頷いた。
…麻衣の言葉が、脳裏に浮かぶ。
…「避妊は絶対よ」
…でも…。
「…私、涼ちゃんの赤ちゃんなら産みたいよ…」
涼太は温かく笑い、筋肉質な腕で瑠璃子を抱き寄せた。
「…それは俺の嫁さんになってからな。
今はまだ駄目だ。
お前はちゃんと高校を卒業して大学生になるんだからな」
きっぱりと断言された。
…やっぱり涼ちゃんは優しくて立派なひとだ…。
瑠璃子は胸の中がじんわりと温かくなるのを感じ入った。
両腕を広げ、涼太に抱きつく。
「大好きよ…!涼ちゃん…!」
…大好きな海の匂いと清潔な石鹸の香り…。
瑠璃子は今夜、この男の花嫁になるのだと、ひとり密かに心に決めた。