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恋する真珠
第2章 恋するカナリア
スキンを装着した涼太が瑠璃子の腰を慎重に抱え、白く華奢な脚を押し開く。
「…瑠璃子…力を抜け」
…優しく囁かれ…しかしその声とは真逆に瑠璃子の脚は大胆に広げられ、その秘められた場所に男の熱い鋒が押し当てられる。

「…ああ…っ…!」
…逞しい海賊の刀剣は鋭く熱い…。
今、炎から打ち出されたかのような熱量であった。

「もっと脚、開け…瑠璃子」
「…やっ…あ…ぁ…んんっ…!」
「…力、抜け…。余計に痛いぞ」
滴り落ちる愛の蜜は、しかし長大で鋼のように硬質な男の牡の前では滑らかな挿入の役に立つには、余りに儚げなものであった。
男の牡が狭くまだ未熟な瑠璃子の隘路を切り開こうと、ゆっくりと侵入を試みる。

「…痛…い…」
瑠璃子の弱々しい呻き声に、涼太がはっと動きを止める。
「…痛いか…瑠璃子…」
涼太が息を吐き、瑠璃子のやや蒼ざめた頰を労わりの仕草で撫でる。
眼を細め、微笑みかける。

「…やめよう…。やっぱりいきなりは無理だ…」
「いや!やめないで!」
瑠璃子は必死で首を振った。
「やめないで…最後までして…!
痛くても…辛くてもいいの…!
涼ちゃんがしてくれるなら…何でも嬉しいの…!
だから…して…」
瑠璃子の射干玉色の大きな瞳から、水晶のように無垢な涙が溢れ落ちる。
「…瑠璃子…。お前は…なんでそんなに…」
苦しげな吐息が涼太の唇から漏れる。
「だって…大好きなんだもん…。
ずっと…ずっと…大好きだったんだよ…。
…あの日から…ずっと…」
白絹のような滑らかな頰に涙を滴らせながら、瑠璃子は笑った。
涼太はその清らかな美しさに息を飲む。

「…あの日…港で…涼ちゃんを初めて見たとき…私は海賊が現れたと思ったの…。
本当だよ。
…強くて優しい海賊が海から現れて…私を救ってくれたの…。
迷子になって…暗い洞窟に閉じこもっていた私を…太陽が眩しい外の世界へと…この強くてあったかい手で…。
…連れ出してくれたんだよ…」

…太陽の王様みたいな海の海賊は…私に生きる力をくれたのだ…。

「…だから…早く涼ちゃんとひとつになりたいの…」
…私の愛おしい…海賊…。
…運命のひと…。

涼太は瑠璃子を黙って強く抱き竦めた。
そうして、愛だけが詰まった口づけを静かに与え、再び身体を重ねた。

「…愛してる。瑠璃子…。
少しだけ、我慢してくれ」

涼太の声に、もう迷いはなかった。


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