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さすがに無理やろ
第12章 いよいよ
今まで
こんなにあらたまって
ベットに入ったことがあるやろうか…
キスに夢中になったまま
なだれ込む…とか
ベットに俺が腰掛けたら
なんとなく
もう側に彼女がおって
どうしてたとか覚えてへんほど
そのあとは
自然にベットで戯れてる…とか
彼女が寝てるとこに
俺が潜り込む…とか
とにかく
考えなしに
流れで…という感じや
せやのに
青山さん相手やと
今日はヤらんから
キスしながらなだれ込むとかは
やり過ぎやろう…とか
先に俺がベットに入るのは
ちゃう気がするし…とか
とは言うても
青山さんが先には入れへんやろう
とか
とにかく
色々気になって
俺のペースが
狂わされてる感じや
しかし
そうは言うても
一緒に寝てもOKと
青山さんが言うてくれたんやから
早うベットに行かんと!
と思い
俺は青山さんと
手を繋いだまま
ベットの前まで移動した
そして
そこで立ち止まった俺は
「クスッ」
思わずクスりと笑ってもうた
「…どう…したんですか?」
「あーいや。
なんや…おもろいなぁ思うて」
「え?」
「はじめて女の子の部屋来た時いうか
はじめて女の子と
ベット入る時みたいに
脳味噌フル回転させてる自分が
おかしなってもうた」
すると青山さんも
俺を見上げて
クスッと笑った
「らしく…ないですね」
「らしない?」
「はい。
新飼さんが
脳味噌フル回転なんて。
そんなこと考えなくても」
「手が先に出そうか?」
「はい」
「あはは。
まぁー当たってるっちゅーか
外れてるっちゅーか」
「クスッ」
あーよかった
多分
青山さんも
それなりに緊張してたやろう
けど
そんな会話で
青山さんは肩の力が抜けたように
穏やかな笑顔を見せてくれた
せやな
こんな雰囲気がええよな
と、俺は改めて思ったんや
いつも会社で
気い張ってる青山さんが
俺とおる時まで緊張してたら
可愛そうやもんな…と
「さ、寝よか。
もう朝になるで」
「そうですね」
「ほな、どっちがええ?」
「どっち?」
「俺の右か、俺の左か」
「やってみないと」
おー!
ええ調子や
時々でる青山さんの
ちょっと悪戯っぽい返しが
たまらんねん
「よっしゃ、まずは右からや」
「はい」