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さすがに無理やろ
第2章 ある意味、峰不二子
「あ、な、なんでしょう。
あー水本さん
その件は後でええかな」
いや、違うねん青山さん!
エロい話してたんやないねん!
と、心の中で言い訳しながら
俺はルパンのマグカップを
デスクの奥に追いやった
別に悪いことなんか
なんもしてないのに
「じゃあ…あとで」
水本さんは
意味深な言い方でデスクに戻り
目の前の青山さんは
俺に書類を一枚差し出した
「お取り込み中すみません。
急ぎの書類だったので」
「全然お取り込んでないので大丈夫です。
この書類が何か…間違ってました?」
俺を見つめる青山さんには
笑顔ひとつない
なんや…怒られてるみたいや
「はい。
ですが、新飼さんは異動されたばかりなのに
記入方法をきちんとお伝えしておりませんでしたので
こちらの不手際申し訳ありません」
「い、いえいえ
確認せんかったんが悪いんで…」
なんや緊張するなぁ
「それで記入方法をお伝えに」
「わ、わかりました。
じゃあ、えっと、どのように…」
すると青山さんは
書類を指差しながら
俺に詳しく説明をはじめた
なんや
白い綺麗な手、してるなぁ…
青山さんの
書類を差すその指は色白で
マニキュアを塗ってない爪は
短く整えられていた
色気がないっちゃ無いけど
清潔そのものやな
肌が白いから余計にそう思うんやろうか…
ということは
俺はある事が気になって
無茶苦茶近くで説明を続ける青山さんの顔を
ひっそりと覗き込んだ
やっぱりや
青山さんの顔も色白で
薄化粧してると思うてたけど
よう見たら化粧してないようにも見える
それに鼻筋もスーッと通ってて
マスカラつけてないのに
柔らかそうなまつ毛がフサフサや
「以上ですがご理解頂けましたでしょうか?」
「え?あー…」
やばい!
青山さんを観察するのに夢中で
なんも聞いてなかったわ!