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さすがに無理やろ
第12章 いよいよ


そんな青山さんが
愛おしくてたまらん
またキスしたろかな…

「新飼さん」

「あ、何?」

「お腹、空きませんか?」

「あー…確かに」

すると青山さんは
部屋の時計を指差した

「もう11時みたいです」

「ほんまやな」

「何か作りますね。
ありあわせですけど」

「ありあわせとか
マジそーゆーのがええねーん。
あ〜…せやけど
なんや怖なってきたわ」

「え?」

「幸せ過ぎて怖いわ」

「もう…」

いや、これは本音や
思うてた通り
青山さんは
ほんまええ女で
あまりにも
うまくいきすぎてて
怖い気もするんや

青山さんが
するっと
俺の腕の中から
おらんなりそうで…

「じゃあ
新飼さんは
ゆっくりしててください」

「あ、待って」

青山さんは
食事の支度のために
あっさりと
ベットから出ようとしたんや

そんな青山を
俺は名残惜しくて
背中から抱きしめようとすると
『プルルルル…』
ちょうどその時
俺の携帯が鳴りはじめた

なんや、ええとこやったのに

「新飼さん
気にせず電話に出てくださいね」

そう言って青山さんは
ベットを降りてしまった

「あ、うん」

誰やねん、くそっ
と、画面を確認すると
なんとそこには
『水本』の文字

なんちゅう間でかけてくんねん…

「もしもし
あー見たで。
返信せんで悪かったな。
ちょっと忙しかってん。
おう…せやな
大丈夫や。
わかった。
ほな」

返信ないけど
場所の時間大丈夫ー?
の電話や

電話を切って
チラッと
台所の青山さんの様子を伺うと
青山さんは
気にしてないよ〜
と言う様子で
何やらやってるけど
気にしてるに違いない

せやから俺は
すぐにベットから降りて
台所へ向かった

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