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さすがに無理やろ
第13章 とんだ悪魔

そしてやっと
マンションに到着

「お客さん、着きました」

「あ、はい。
ありがとうございました」

ありがとうございました
やけど…
この酔っぱらい
どないしよ…

「水本さん、着いたで」

「ん…はい…印鑑を…」

「何言うてんねん。
降りるで?」

しゃあない
部屋まで連れていくか

「エレベーター乗るで」

「…うん」

「えーと…3階やな?」

「…うん」

「もうちょっとで着くからな」

「…うん」

大丈夫かいな…

3階に着くと
とりあえず
免許証に書いてた302号室を探し
俺は水本さんを抱えたまま
ドアの前まで辿り着いた

「着いたで、鍵あるか?」

「…うん…」

うん言うてるけど
鍵出す気のない水本さんの代わりに
俺がバックから鍵を探し出し
なんとか鍵を開けて
玄関の中へと入った

「着いたで?
もう俺は帰るから
ちゃんと水飲んで寝るんやで?」

「はい、きゃっ…」

え?
なんやなんや?
何こけてんねん!
てか靴脱いでないし
部屋に上がろうとして
こけてもうてるし
そのまま寝そうになってるしー

とりあえず靴脱がして
起こしてやったけど
一人で歩けそうもない
「中、入るで?」
とりあえずソファーにでも運んでやらんと…
あ、ベットあるやん
ほな
ベットでええな
ベットに寝かせたら
もう帰らせてもらうで
よいっしょ…

ふー…
ほんま手ぇかかる奴や

ほな俺はこれで…

あっ!
俺このまま帰ったら
施錠せずに帰ることになるやんけ!
どないしよ…

と、思うてたら
誰かが
俺の服を引っ張った

誰か言うても
ここには水本さんしか
おらへんのやけど

「新飼さん…」

お!
起きてくれたか
助かった

「俺帰るからな。
鍵閉めてな?」

「嫌!」

「え?」

「新飼さんっ!」

「わっ!おい!」

そう
俺は
不意に強い力で腕を引っ張られ
バランスを崩して
ベットに
引きずり込まれそうになり
そんでなんか分からんうちに
水本さんが
俺に抱きついてたという…

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