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さすがに無理やろ
第15章 甘く…切なく
あーーー疲れたーーー

大阪の奴らは
ほんま
人使いが荒い

大阪着いた途端に
大量のクレーム対応から
新支店長のフォロー
ほんま
クタクタや…

準備されてた
ビジネスホテルの部屋で
腰を下ろしたのは
もう11時

あー…ユリに会いたい
せっかく付き合いはじめたのに
離れ離れとか
ありえへん!
せめて
抱きしめて
あのふわふわな肌を
触りたい…

そんなことを考えながら
俺はスーツを脱ぎ捨てて
もちろんパンツも脱ぎ捨てて
シャワールームに向かおうとした
その時
ユリからメールが届いた

『まだお仕事ですか?』

シャワー浴びてから
メールしよ思うてたんやけど
ちょっと声、聞くか

プルルルル…

「は、はい」

「メールありがとうな。
今さっきホテル着いたとこやねん」

「そうなんですか?
大変ですね…お疲れ様です」

「ほんま大変やねんけど
ユリの声で元気でたわ」

「……」

「あ、ユリ」

「はい」

「かけたばっかりやけど
シャワー浴びよう思うてたとこで
今、マッパやねん」

「まっ、…」

「せやから」

「あ、は、はい。
じゃあ、あの、待ってます。
風邪、引いちゃうから
まだ私寝ないから」

「クスッ
ほなまたあとでな」

「…うん」

それから俺は
相変わらずなユリの敬語と
恋愛経験不足なところにニヤニヤしながら
猛烈な速さでシャワーを浴び
寝るまでの時間は
ユリと
他愛もない話をして
眠りに落ちた

そんな日が4日も経ち
ビジネスホテルに飽き飽きした
木曜日の夜のことやった

「お疲れ様」

「ユリもな、お疲れさん」

「新飼さん
出張はいつまでかかりそうですか?」

「せやな…
来週末までは確実。
もしかしたら
再来週までかもな…」

「そんなに…」

「ほんま、そんなに?や。
あー…
ユリに会いとうてたまらんわ。
週末一日でも
そっちに帰ったろかな」

「私も…会いたいです。
私…」

「ん?」

「行っちゃおうかな…大阪」

い、い、行っちゃおうかな大阪!!!
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