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さすがに無理やろ
第15章 甘く…切なく
「腹、減ってないか?」

「……少し」

「なんか食べた?」

「…ううん」

「腹減ったら
食べとけ言うたやろ?」

「…すいて…なかったから」

「ユリ…」

ほんま…
俺を狂わすようなこと
言わんとってくれ
もう21時やで…

「…はい」

「せっかく
可愛らしい服着てるんやし
外に食いに行くか?」

「…ここに…いたい」

「せやな
疲れたもんな」

「違うの…」

「ん?」

「新飼さんと
二人きりでいたい」

せやから…
せやから俺を
狂わせるなって

「俺もそうしたい」

「……」

「ほな…ルームサービス頼もな。
そんで
今から絶対に離れんとこ」

「え?」

「トイレ以外は
ずっとどこか触れたままや。
ユリから離れへん」

「新飼さん…」

潤んだユリの瞳に
キスをしてベットに座り
そして
ユリを自分の前に座らせ
背中から抱きしめるようにして
俺は
ルームサービスのメニューを開いた

ユリの耳元で囁くように
メニューを相談し
電話で注文する時も
ユリは俺の腕の中

はにかむユリに
優しくキスをしながら
電話を切ると
ユリは
両手で顔を隠して
耳を赤くした

「ルームサービス来ても
離れたらあんで?」

「えっ…」

「ええねんええねん。
手え繋いでるくらいええやろ?
服着てるだけましや」

「そっ…」

何を想像したのか
ユリは一瞬目を丸くして
口を閉ざした

「クスッ、約束やからな?」

「…はい」
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