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さすがに無理やろ
第16章 きっかけ
「急にすみませんでした」

「なんや安藤
どういうことやねん」

「水本さん
青山さんに
ずっと謝りたいって言ってて
それで…」

「私に?」

ユリが
ちょっと驚いてそう言うと
水本さんは
伏目がちなまま
話しをはじめた

「私…
新飼さんと青山さんが
お付き合いしてるだろうなって
思ってたのに
新飼さんとお食事に行ったり
その…
酔って送ってもらったりして
青山さんの気持ちも考えず
本当にすみませんでした」

「う、ううん。
それはその…もう気にしていないし」

「でも同じことされたら嫌だし
だからずっと謝りたくて…」

俺の目の前におんのは
ほんまに水本さんか?

水本さんの言葉は
魔法が解けたというか
薬が抜けたというか…
そのくらい
魔性やった水本さんとは
ほど遠いもんやった

それに
『同じことをされたら嫌』
というその言葉は
ほんまに安藤と
上手いこといってる証拠で
水本さんが
一人の男で満足してる
いうことで…

「ありがとう、水本さん。
でももう私、本当に気にしてないんです。
だからそんな顔しないで
いつもの水本さんに戻って下さい」

「……」

あんまり暗い顔してるからか
ほんまは気にしてるクセに
ユリはそんなことを言うた

現在仕事モードのユリは
先輩らしく
きちんとした口調

こういう時は
俺とおる時と違うて
やっぱりしっかりしてて
歳上…いう感じするんよな

「ただ…
水本さんが謝りたいと思った
今の気持ちを忘れないでね。
それはとても…
素敵なことだから」

「青山さん…」

「さ、いつもの水本さんに戻って。
私、水本さんの笑顔
好きなんですよ?」

「え?」

「明るくて可愛らしくて…
そんな風に
私にもできたらいいなって
いつも思ってるの」

「青山さん…
ありがとうございます…」

ユリは
笑ってと言うたのに
水本さんは
それから少しの間
肩を震わせて涙を流した

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