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さすがに無理やろ
第4章 惹かれる理由
「青山さん
この店よく来るんですか?」
「…はい」
「いい店ですよね。
俺は偶然見つけて一発で気に入って
今日で2回目なんですよ」
「あの…」
「ん?」
「あの…
どうして隣に…」
なんで誘われたか気になってるんやな
同僚はクセのある人や言うてたけど
普通の女の子やんけ
「知りたい?」
「…まぁ…」
「じゃあ
なんで眼鏡してへんのか
教えてくれたら
答えるわ」
「えっ…」
青山さんは
コンビニ行くまで眼鏡かけてたのに
この店に入って来た時には外してたんや
そやけど品書き見る時は
普通に文字見てたし
先週ここで青山さん見かけた時も
眼鏡してへんかったし
てゆーか
忘れて帰りそうになってたもんな
「見えるんちゃう?
眼鏡のうても」
そう言いながら
ちょっと身を乗り出して
青山さんの目を見つめると
青山さんは
またハンカチで
鼻から下を隠して俺から目を逸らした
「料理、どうされますか?」
ここでまた
絶妙なタイミングで
店員登場
「ユリさんはいつもお任せなんですけど」
お、お任せ?!!
そんな裏メニューあるんか!
それはもう
それにするに決まってるやろー
「じゃあ俺もそれお願いします。
青山さん
ここによう来るんですか?」
あまり喋ってくれへん青山さんの代わりに
俺は店員さんに声をかけてみた
その店員さんは
青山さんと同じ歳くらいで
わりと元気な感じの女性や
「よく来てくれますよ。
私、ユリさんの友人なんです。
では料理ご用意しますね」