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さすがに無理やろ
第6章 もどかしい偶然

なんや…
青山さんをストーキングしてるみたいで嫌やけど
声、かけられへんのやから
しゃあないよな

ん?
青山さん
眼鏡外したなぁ

まぁ眼鏡も
ずっとかけてたら
疲れるやろう

あれ?
外見るの飽きたんか?

青山さん
うつむいて
ポールにおでこつけてるやん

まぁ疲れてんのやろな
俺かて
ほんま疲れてるし

あ、駅着いた!
これで青山さんに近づける!

と思うてたらなんや
この駅で降りる奴おらへんのか?
乗ってくる奴ばっかりで
尚更青山さんに近づけへんやんか!

ん?
青山さん
眼鏡の次は
髪結んでたゴム外したなぁ

ゴム外したら
なんやもっとうつむいてしもて…
気分でも悪いんちゃうやろか

なんかもう
ポールにしがみついてる感じやんけ

えらい
しんどそうなやぁ

あー青山さん
あんなに人に押されてもうて
かわいそうに…

あかん
もう我慢できへん
嫌な顔されても
無理無理移動するか

俺はもう
青山さんが心配でたまらず
「すんません、すんません」
と言いながら
少しずつ青山さんの方へと移動を始めた

と、その時
また次の駅に到着

あかん
ここでなんとか
青山さんに近づかんと!

と、思っていると
なんとその駅で
青山さんが降りてしまうのが見えた

青山さん
ここで降りるんやったんか!

「すんません!降ります!」

もちろん俺もそこで電車を降り
人混みの中
急いで青山さんを探しはじめた

あかん
人多すぎや
青山さん
どこにおんねん…
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