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さすがに無理やろ
第6章 もどかしい偶然
珍しく
朝からヤッてしまうという
そんな土曜日は
携帯を気にしながら
一日を過ごした
けど
青山さんからの連絡はない
それで俺は
少々傷心ぎみに
日曜日を迎えていた
相変わらず
頭の中は青山さんだらけ
この2日間で
俺は何回「青山さん」と
心の中で名前を呼んだんやろう…
はぁ…考えてもしゃあない
そろそろ昼飯でも食べるか…
と、腰を上げた瞬間
俺の携帯が鳴り始めた
来た!来たか?!
急いで画面を確認すると
表示されてんのは
登録されてない未知の番号
間違いない!
青山さんや!
そう確信した俺は
なぜか立ち上がって電話に出た
「もしもし、新飼です」
「あの、あ、青山です」
よしっ!
俺はグッと拳を握りしめた
「よかった」
「え?」
「ちょっと声が元気そうや」
「あ、はい。
もう熱が下がったので…
あの、一昨日はありがとうございました」
「ええよええよ。
なんや勝手なことしたかもやけど」
「そんなことないです。
本当に助かりました。
色々持たせていただいて
あの、上着まで」
よし!それや!
上着のことや!
俺はとにかく
その上着きっかけを
待ってたんや
「寒そうやったしな
かまへんよ」
「きちんとクリーニングして
お返ししますので」
「そのままでええよ。
こないだクリーニングしたばっかりやし」
クリーニング出してる間待ってられへん
「そういうわけには」
「ほんまに、そんままでええって。
それより早う返してな?」
青山さんと会いたいから
「あ、そうですよね、お急ぎですよね。
気がつかなくてすみません。
あの、じゃあすぐにでも
明日、着られますか?」
な、なんちゅう急展開!
明日着る言うたら
今日会えるいうことか?
全然急いでないし
他にもスーツあるけど
ここはもう明日着る言うしかないやんけ!