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第2章 道具を使ってする

彼の手が、背中をつたってわたしの身体の前面にやってきました。
大きな手で胸を包みます。

それでわたしの中のなにかが弾けました。
わたしはパッと上半身を起こし、彼の唇を奪いました。
彼の手を掴んで自分の胸にさらに押しつけます。
「ん、ん…っ！」
もう一方の彼の手もつかみ、先ほどまで刺激していた自分の恥ずかしいところへもっていきました。

彼は意図を察したようで、人差し指と中指だけを残してあとの指は折り曲げます。
わたしはその指をクリトリスに当てました。
「んっ、ん、はあっ、んんっ」
泣きそうになりながらキスをねだります。
彼もまた貪るようにわたしの唇を奪いました。

クリトリスまで到達した彼の指は、わたしの意思とは関係なく動きだしました。
気持ちよさで脚がふるえます。
「きもちいいっ…気持ちいい」
声を絞り出すように彼に伝えます。
彼の胸に頭をうずめました。
身体はすっかり熱を帯びています。
彼はわたしの身体を片腕で抱いて、もう一方の手はゆっくりと状態を確かめるように動いています。
腰が自然に動いてしまいます。

中にほしい。彼の長い指を中にいれてほしい。
そのことで頭がいっぱいになります。
彼は焦らすようにクリトリスや入り口あたりをゆっくりと触っていました。
「い、いじわる…」
彼の指が動くたびに、身体がビクリと反応します。

彼の目を見て抗議すると、彼は笑ってわたしにキスを落としました。
それと同時に、中に、その指をいれてきたのです。