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第11章 彼の秘密と答え合わせ

「麻美さん、俺のことヤじゃない？…好き？」
酷く怯えたような声で聞かれ、胸がときめく。

「嫌じゃないよ……好き、大好き…」
止まったはずの涙がまた零れ落ちる。

嬉しくて、切なくて。

「麻美さん…俺、麻美さんが欲しい。好きだよ…」

私の肩口に頬ずりをしながら泣きそうな声で有馬君が言うのが可愛くて、自由になった右手で有馬君の頭を撫でる。

「…好き……でも、今はキスだけで、許して？」
外だから。と照れ笑いしながらリップ音を有馬君の唇に触れて鳴らし、ゆっくりと愛し合うようなキスをする。

優しく唇が触れ合い何度も何度も触れては離れてを繰り返す。

じわじわと触れる時間が長くなって、
有馬君の香りにくらつく。

ゆっくりと唇を割って有馬君の舌が進入してきて、それをぎこちなくても受け入れる。

とろける様な気持ちのいい感覚がぞくぞくと背筋をかけていく。
「んぅっ…ふぁ…」

気持ちよくてふわふわする体を有馬君が支えてくれる。
椅子に座ったままで動けない私を覆うように深く甘いくちづけを何度も何度も繰り返される。

口の端から唾液が溢れだし、喉を伝っていく。
それを少し意地の悪そうに笑う有馬君が口の端から首筋まで舌でなぞって舐め取っていく。
首筋にチュッと短いリップ音とチリリと甘い痛みが走る。