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揺れる世界の秘め事
第17章 彼のお家
「…っあー…ごめ……辛かった…?」

今どくわ、と言いながら身体を起こそうとする純平くんの背中をそっと抱きしめる。

「…このままでも…平気…」
「…んじゃ、ちょっとだけ、このままでいい?」

そう聞かれ、少しはにかみながらこくりと頷き、幸せな重みを感じながら力を抜く。

「…麻美さんは、どっちがよかった?」

必然的にかぶさったままの純平くんの顔は真横にある為か、耳に息がかかるように質問をされ、ピクンと肩が跳ねる。

「…もぅ…そういうの…聞くかなぁっ…!?」

真っ赤になりながらそっぽを向くが、答えづらい質問に変わりは無い。

「んー?俺はゆっくりのもイイしそっちにしようか?」
「やっ…」

ニヤニヤとした笑みでからかいを含むように言われているのはわかりきっていたのに、つい声を出してしまい「ん?」と、わざとらしく聞かれる。
「~~~っ!!」

しまった、と思いつつも先を促すような視線を間近から向けられていれば、さらにはそれが最愛の人からのものなら耐えられるのもそう長くない。

「…あぁもうっ!…ゆっくり、されるのも…気持ちよくて、愛されてるって…だけど、その……激しい方が…求められてる…みたいで…でもっ!どっちが…とかじゃなくて…やっぱり、純平くんだったら…どっちも……好き…かなぁ…!」
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