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第7章 花香るメモリー

「……いとこ同士は結婚できるの？」

私の問いに、皓太は目を丸くした。

「法律的にはオッケーだよ」
「じゃあ何の問題もないよね。でも記憶が戻ったばかりだからすぐには無理だけど」
「皓奈っ」

皓太が私を引き寄せ、抱き締める。あの時みたいに、力強く。

大人になった彼の逞しい腕に歳月を感じ、ずっと彼が想ってくれていたことに胸がいっぱいになる。

だが、以前と違うところもある。

私が気まずそうに身をよじると、照れたように彼は目を背けた。