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第3章 再会

「最近アキナ彼氏とどうなの？」
「どうって……。別れちゃった」
「嘘、なんで？」
「んー、方向性の違い？　別れたのだいぶ前だよ」
「何それバンドの解散理由みたい」

友だちと軽口を叩き合い、笑いながら前を見たら。

彼がファストフード店の前に立っていた。目が合った瞬間驚きの表情を浮かべてしまい、直後に無視すれば良かったと気付く。

「アキナ？　どうしたの？」

立ちすくむ私に、友人が不思議そうに声をかける。

「ごめん、ちょっと用事思い出した。今日は帰るわ」
「そっか。じゃまた明日ね～」
「うん。バイバーイ」

とっさに笑顔を浮かべて、私は友人たちが店の中へ入るのを見送り、改めて彼に向き合った。