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中西教授の独白「忘れ得ぬ女たち」
第2章 初めての女、飯島正美さん
≪焦らされた、後で…≫
「こんなの好きかな?」
炬燵に座ると彼女がケーキを用意してくれました。
イチゴのショートケーキ、モンブラン、それにシュークリーム。定番ですが、嫌いな筈がありません。
「大好きです」
「ふふ、喜んでくれると嬉しいわ」
彼女は紅茶にミルクをたっぷり入れてくれましたが、「私はこれよ」と自分のカップにはウィスキーです。
へえ、大人なんだ……全くバカな感想ですが、その時は正直にそう思いました。
しかし、ケーキを食べてしまえば、話すことがなくなりました。だってそうでしょう。正美さんは40歳くらい、15の私とでは年齢が違い過ぎて、話題が合いません。彼女が片付けをする間、私は黙ってテレビを見ていました。
「何を見てたの?」
正美さんが戻ってきていました。
「あ、ニュース」
「ふーん。何か変わったことでもあった?」
「あ、いや、別に」
「そう。じゃあ、もうちょっと待っててね」
正美さんは二階に上がって行きました。
時計を見ると、もうすぐ3時です。そろそろ帰ろうかなと思っていると、トントントンと音がして、正美さんが降りてきました。
「あの、そろそろ」と振り向いた私は「あっ」と声を出してしまいました。
3月下旬、桜の季節とは言え、まだまだ寒いのに、彼女の足には先程まで穿いていた黒いストッキングがなく、素足!おまけにミニのフレアスカートだから太腿の奥がチラチラ……
「どうしたの?」と聞かれましたが、顔が赤くなるだけで、「いや、あの……」としか答えられません。
「ねえ、上に来ない?」と手を握られ、「中西くん、赤ちゃんの作り方、知っている?」なんて。
先程も言ったように、私は生意気なマセたガキでしたから、一瞬にして全てを悟り、カアーと後頭部が熱くなりました。
「こんなの好きかな?」
炬燵に座ると彼女がケーキを用意してくれました。
イチゴのショートケーキ、モンブラン、それにシュークリーム。定番ですが、嫌いな筈がありません。
「大好きです」
「ふふ、喜んでくれると嬉しいわ」
彼女は紅茶にミルクをたっぷり入れてくれましたが、「私はこれよ」と自分のカップにはウィスキーです。
へえ、大人なんだ……全くバカな感想ですが、その時は正直にそう思いました。
しかし、ケーキを食べてしまえば、話すことがなくなりました。だってそうでしょう。正美さんは40歳くらい、15の私とでは年齢が違い過ぎて、話題が合いません。彼女が片付けをする間、私は黙ってテレビを見ていました。
「何を見てたの?」
正美さんが戻ってきていました。
「あ、ニュース」
「ふーん。何か変わったことでもあった?」
「あ、いや、別に」
「そう。じゃあ、もうちょっと待っててね」
正美さんは二階に上がって行きました。
時計を見ると、もうすぐ3時です。そろそろ帰ろうかなと思っていると、トントントンと音がして、正美さんが降りてきました。
「あの、そろそろ」と振り向いた私は「あっ」と声を出してしまいました。
3月下旬、桜の季節とは言え、まだまだ寒いのに、彼女の足には先程まで穿いていた黒いストッキングがなく、素足!おまけにミニのフレアスカートだから太腿の奥がチラチラ……
「どうしたの?」と聞かれましたが、顔が赤くなるだけで、「いや、あの……」としか答えられません。
「ねえ、上に来ない?」と手を握られ、「中西くん、赤ちゃんの作り方、知っている?」なんて。
先程も言ったように、私は生意気なマセたガキでしたから、一瞬にして全てを悟り、カアーと後頭部が熱くなりました。