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宮島 洋平の休日
第8章 雅
その日、家に帰ると知らない靴がいくつか並んでいた。

「ただいまー」

二階の自室に向かおうと上がって行くと可憐さんが兄の部屋から出てきた。

「あれ?可憐さん。」

「あ、洋平くん。ねぇ、洋平くんだよ。」

俺を見ると、兄の部屋のドアを開けて中に伝える。

出てきた兄は、俺を手招きする。

「洋平、ちょっと来い。」

「ん?」

何だろうと思いながら、入っていくと朋さんと知らない女性がいた。

「洋平くん、この子後輩の筒井 雅。雅、この子がさっき言ってた洋平くんよ。」

可憐さんが紹介する。

「どうも。」

一応挨拶するが、この雅さん。なんか、俺を睨んでいる。

こ、怖い。

「ちょっと、雅!」

可憐さんが宥めるが、ツンとして目を背ける。

「どんな人かと思ったら、こんな子供。無理でしょ?可憐さんも朋さんも!」

わけわからん。

兄の方へ目を向けると、ふっと笑って「実はな…」と説明しはじめる。

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