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喪服奴隷・七菜~香織の巻~
第13章 大人のオモチャ屋

背中を叩かれて、しぶしぶと交代していく観客たち。
ようやく一巡しただろうか。
それでも次なる展開を期待して、誰も立ち去ろうとはしない。
省吾は香織の脇を支えると、観客の合間を押し分けるように道路に飛び出す。
香織は糸が引っ張られて、泣きそうな顔になっている。
省吾が片手を上げると、流しのタクシーが止まって後部ドアが開く。
「権藤銀座へやってくれ」
省吾は香織を抱きかかえるようにしながら、タクシーに乗り込んだ。
香織のスカートがまくれ上がっているのを見た運転手は
ギョッとした顔を見せるが
メーターを倒すと、すぐさま発進する。
残された観客たちは、呆然と見送るしかなかった。
省吾は香織のスカートを直してやり、衣服を整える。
「これからお店に入るのに、ヘンな格好はできないからな」
香織は、身だしなみを整えてもらったことで
お店への期待が高まるが、だったらタコ糸も取ってほしいと思うのだった。
運転手は先ほどから、バックミラー越しにチラチラと盗み見してくるので
キッと睨んでやった。こんな格好で事故りたくはない。
権藤銀座、飲み屋が林立する繁華街だ。
通りの中ほどで車が停まり、省吾と香織が降り立つ。
省吾は香織の腰を取ると、狭い路地に入っていく。
こんなところにジュエリーショップがあるのかしら?
薄暗い通りを進んでいくと、黄色い看板が見えてくる。
看板には赤い字で「大人のオモチャ」と書かれていた。
オモチャ?
香織がますます首をかしげると、省吾はその店のドアを開けて
香織を中に招き入れる。
ようやく一巡しただろうか。
それでも次なる展開を期待して、誰も立ち去ろうとはしない。
省吾は香織の脇を支えると、観客の合間を押し分けるように道路に飛び出す。
香織は糸が引っ張られて、泣きそうな顔になっている。
省吾が片手を上げると、流しのタクシーが止まって後部ドアが開く。
「権藤銀座へやってくれ」
省吾は香織を抱きかかえるようにしながら、タクシーに乗り込んだ。
香織のスカートがまくれ上がっているのを見た運転手は
ギョッとした顔を見せるが
メーターを倒すと、すぐさま発進する。
残された観客たちは、呆然と見送るしかなかった。
省吾は香織のスカートを直してやり、衣服を整える。
「これからお店に入るのに、ヘンな格好はできないからな」
香織は、身だしなみを整えてもらったことで
お店への期待が高まるが、だったらタコ糸も取ってほしいと思うのだった。
運転手は先ほどから、バックミラー越しにチラチラと盗み見してくるので
キッと睨んでやった。こんな格好で事故りたくはない。
権藤銀座、飲み屋が林立する繁華街だ。
通りの中ほどで車が停まり、省吾と香織が降り立つ。
省吾は香織の腰を取ると、狭い路地に入っていく。
こんなところにジュエリーショップがあるのかしら?
薄暗い通りを進んでいくと、黄色い看板が見えてくる。
看板には赤い字で「大人のオモチャ」と書かれていた。
オモチャ?
香織がますます首をかしげると、省吾はその店のドアを開けて
香織を中に招き入れる。

