この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
喪服奴隷・七菜~香織の巻~
第15章 二兎を追う
省吾にしてみれば七菜と香織、二人を同時に手に入れる絆が生まれたのだ。
七菜は自分を殺そうとした罪の意識から、俺から離れることはないだろう。
若い香織は、俺と七菜が深い関係にあることすら知らない。
それを知らせたうえで、俺から離れられなくなる楔。
それこそが妊娠と結婚だった。
「あぁ、俺は香織とずっと一緒にいたいと思っている。
ずっと俺のそばにいて欲しいんだ。いろいろ問題がある俺だけど
それを承知の上で結婚してほしい」
天涯孤独の身の上だったのが、同時に二人も跡継ぎができて
従順な奴隷が二人になる。
省吾にしてみれば、これ以上の喜びがあろうはずはなかった。
香織はその言葉の真意も知らないまま、うれしさがこみあげてくる。
『お兄さまぁーー』そのまま、省吾に抱きつくのだった。

一方の七菜も、心の中は複雑だった。
自分は省吾のために、一生を捧げるつもりでいた。それはいい。
しかし省吾の正体を知っているだけに、香織まで巻き込んでよかったのか。
ひょっとしたら、3人の共同生活がはじまるかもしれない。
自分はその中で、香織に対してどう接すればいいのか?
妊娠という事実がなければ、もっと違う形で幸せな人生を送れたんじゃないか?
自分という存在がなければ、香織は違う道を進んでいたんじゃないか?
妹に対して言い知れぬ悔悟の念を抱いてしまうのだった。

ようやく香織が落ち着いてきたところで、省吾が口火を切る。
「そうと決まったら、まずは結婚式を上げよう。
そうだな、お腹が目立たないうちに、できるだけ早くやろう。
いけなきゃ内々だけだってかまわないから、式場を押さえてしまえ。
どうだ香織、それでいいか?」
省吾にしてみても、いちおう初婚にはなるわけだが
香織だって夢に見たウェディングドレスは着てみたい。
異存のあろうはずがなかったから、うれしそうにうなずく。
『本当に、お兄さまと結婚?式まで上げられるなんて夢みたい』
/168ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ