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喪服奴隷・七菜~香織の巻~
第16章 競争心
「七菜、風呂の用意はできているか?」
『はい、あなた。ぬるめのお風呂で支度がしてありますわ』
「ふふふ、いつも気が利くな。香織にもそういうところができてくればいいのだが」
省吾は縄を解くと、自分も裸になって香織を抱きかかえて風呂場に向かう。
「七菜、お前も一緒にお風呂に来なさい」
『あら、私なんかもお邪魔していいんですか?』といいながら、うれしそうだ。
香織を湯船に沈めると、省吾は後ろから抱きかかえる。
『いったぁーー、しみるぅ~~~』香織が目を覚ました。
鞭の傷跡に、お湯が沁みるようだ。
省吾は優しい手つきで、香織の肌に貼りついた蝋を剥がしていく。
「香織、ずいぶん手荒なことをしたと思われるかもしれんが
蝋にしても鞭にしても、慣れてくれば快感に変わる。
お前には1本鞭はまだ早いこともわかった。
バラ鞭で慣れさせて、気持ちいいと思えるように仕込んでやるからな」
香織は省吾に身を委ねながら
『はい、お姉さまに負けないように、省吾さまに気に入ってもらえるように
これからもたくさん調教してください』と、素直に応じる。

七菜も湯船に入ってきた。
6人ぐらい入っても余裕の大浴槽、七菜が端に身を寄せながら浮いた蝋を手ですくう。
『私だって和蝋燭はいまだに馴染めませんよ。それをあんなにたくさん。
香織はすっごくがんばったよね』
姉に褒められて、今まで対抗心剥き出しでいた香織の頬が赤くなる。
『お姉ちゃん、ありがと。そうよね、これからたくさん愛してもらえば
香織だってそのうちお姉ちゃんに追いつけるかも知れないね。がんばるぅ』
お風呂は人の心も融かすのか、和らいだ雰囲気になっていく。
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