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昼想夜夢~君、想ふ~
第11章 透明な悲鳴
『いきなりそんな事言われたって…』
彩花の声が震えてる、怖がってる。
困らせてるのはわかってる。
でも
「いいから、予定を空けろ!!」
『――――っ!』
電話越しに彩花に怒鳴ってしまった。
こんな事、横暴の他の何物でもないもとわかってるのに。
『な、何で、そんな…』
「言うこと聞けよっ!!」
喉が潰れるほどに怒鳴った。
仕事でもこんなに怒鳴った事なんてない。
いや、普段からこんなに興奮して声を荒げることなんてない。
なのに、俺は何を興奮してるんだ?
何でこんなにイライラしてるんだ?
こんなに激昂して、渇望して、俺は何をしようとしてるんだ?
まるで悲鳴にも似た俺の怒鳴り声が屋上に響く。
遠くで雷鳴が聞こえた気がした。
どうしようもない…、意味のないことだとわかってるのに
俺は怒鳴ってる。
恐怖と怒りで彩花を屈服させようとしてる。
最低だな、俺は…。
彩花にプロポーズしようとしてる幸せそうな北条。
このままなら、彩花は間違いなく幸せになれるのに、それを誰よりも願ってたのに…っ。
「今夜、俺が指定した場所に来い…、いいな?」
『ちょっ、そん――――』
彩花の返事も聞かずに電話を切った。
もし俺の言葉を無視すればどうなるか、彩花が一番わかってるはずだ。
「くっそ…っ」
こんな事がしたいんじゃなかった…。
こんな事がしたいんじゃなかったのに…っ!
逃がさない。
今夜だけは、逃がしてなんかやらない…っ!
彩花の声が震えてる、怖がってる。
困らせてるのはわかってる。
でも
「いいから、予定を空けろ!!」
『――――っ!』
電話越しに彩花に怒鳴ってしまった。
こんな事、横暴の他の何物でもないもとわかってるのに。
『な、何で、そんな…』
「言うこと聞けよっ!!」
喉が潰れるほどに怒鳴った。
仕事でもこんなに怒鳴った事なんてない。
いや、普段からこんなに興奮して声を荒げることなんてない。
なのに、俺は何を興奮してるんだ?
何でこんなにイライラしてるんだ?
こんなに激昂して、渇望して、俺は何をしようとしてるんだ?
まるで悲鳴にも似た俺の怒鳴り声が屋上に響く。
遠くで雷鳴が聞こえた気がした。
どうしようもない…、意味のないことだとわかってるのに
俺は怒鳴ってる。
恐怖と怒りで彩花を屈服させようとしてる。
最低だな、俺は…。
彩花にプロポーズしようとしてる幸せそうな北条。
このままなら、彩花は間違いなく幸せになれるのに、それを誰よりも願ってたのに…っ。
「今夜、俺が指定した場所に来い…、いいな?」
『ちょっ、そん――――』
彩花の返事も聞かずに電話を切った。
もし俺の言葉を無視すればどうなるか、彩花が一番わかってるはずだ。
「くっそ…っ」
こんな事がしたいんじゃなかった…。
こんな事がしたいんじゃなかったのに…っ!
逃がさない。
今夜だけは、逃がしてなんかやらない…っ!