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アブノーマルごっこ
第14章 嫉妬夫とバーベキュー
パンッ…パンッ…
水を弾き飛ばしながら抜き差しし、まもなく私の太ももに吐き出した。

はぁはぁと熱い息を私の首筋に吐きながら呼吸を整え、落ち着くとゆっくりと体を剥がした。

「カナコ…しっかり温まって出なよ?」
優しい笑顔でシャワールームから出ていった。


私はもう一度体を洗い始めた。

噛まれた首がチリッと痛んだ。



10年ぶりのセックス…


小笠原さんへの嫉妬にまみれた、冷たいものだった。

元はと言えば私が悪いんだ。



シャワーから戻ると、何人かはもうテントで寝てしまっていた。焚き火の周りに残っていたのは四人。主人も小笠原さんもまだ起きていた。

「じゃ、俺次行ってくるわ」
私が戻ると小笠原さんが立ち上がった。

主人はだいぶ酔っていた。
「遅かったね?大丈夫だった?何かあった?」

「ううん…大丈夫。私ももう寝ようかな?」

「そうだね。明日も早くから子どもたちに起こされそうだし。おやすみ。俺はもう少し話してから寝るよ。」

「うん。じゃ、みなさんおやすみなさい。」

テントに向かって歩きだそうとしたときだった。

「あ、カナコ!」

主人に呼び止められた。

「シャワーに時計忘れちゃったから、取ってきてくれる?」

シャワーには小笠原さんが行ったばっかりなのに…どう言うつもり?
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