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アブノーマルごっこ
第20章 義父とキッチン
「ご飯できましたよー」
二階にいる義父に声をかける。
「昼は気にしなくていいって言ってるのに」
「一人分も二人分も一緒だから、気にしないで、お義父さん」
「焼きうどんか、美味しそうな匂いだと思ったんだ」
正直言って、最近では主人よりも義父との方が会話が続く。何かにつけて褒めてもらえるのは心地よいし、不慣れなのに家事を手伝ってくれようとする優しさは嬉しい。
「食器は洗っておくから、いいよ。ご馳走様。美味しかったよ。」
私の分の食器まで下げようとする義父の腕に手を置いて、その動きを制する。
「お義父さんってば、もぉ、私やりますから。」
「いいからいいから。遥香さんは座ってなさい。」
「お義父さんって、お義母さんにもこんな風に優しかったんですか?」
「優しくなんかないよ。」
そう言いながらも洗ったお皿をお義父さんに渡すと、お義父さんが布巾で拭いてくれた。
洗い物が済んで、シンク周りを拭いていたときだった。
お義父さんに後ろから抱きつかれた。
「遥香さん、すまん。少しの間だけ…」
突然の事で驚きはしたけれど、そんなに嫌ではなかった。半年前にお義母さんを亡くして、寂しい気持ちもあるんだろうし、何より私はお義父さんのことを嫌いじゃかった。
二階にいる義父に声をかける。
「昼は気にしなくていいって言ってるのに」
「一人分も二人分も一緒だから、気にしないで、お義父さん」
「焼きうどんか、美味しそうな匂いだと思ったんだ」
正直言って、最近では主人よりも義父との方が会話が続く。何かにつけて褒めてもらえるのは心地よいし、不慣れなのに家事を手伝ってくれようとする優しさは嬉しい。
「食器は洗っておくから、いいよ。ご馳走様。美味しかったよ。」
私の分の食器まで下げようとする義父の腕に手を置いて、その動きを制する。
「お義父さんってば、もぉ、私やりますから。」
「いいからいいから。遥香さんは座ってなさい。」
「お義父さんって、お義母さんにもこんな風に優しかったんですか?」
「優しくなんかないよ。」
そう言いながらも洗ったお皿をお義父さんに渡すと、お義父さんが布巾で拭いてくれた。
洗い物が済んで、シンク周りを拭いていたときだった。
お義父さんに後ろから抱きつかれた。
「遥香さん、すまん。少しの間だけ…」
突然の事で驚きはしたけれど、そんなに嫌ではなかった。半年前にお義母さんを亡くして、寂しい気持ちもあるんだろうし、何より私はお義父さんのことを嫌いじゃかった。