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アブノーマルごっこ
第23章 就活生と同好会
大学で取れる資格はそれなりに取ったし、真面目にやってきたつもり。特別際立ったようなところはないけど、際立ってダメなところはない…と思ってる。
それなのに、私だけ就職が決まらない…
いつものファミレスでエントリーシートを書いてたら、スーツを着たおじさんに声をかけられた。
「こんにちは、僕はこういう者なんだけど」
手渡された名刺に、大手の商社の人事部人事課長 砂川克之って字を見つけて、一気に心をもっていかれた。
「は、はいっ」
もちろんそんな大きな企業は無理だって、問い合わせすらしてなかったけど、向こうから私に用があるなら話くらいは聞かないとね。
「失礼だけど、もしかして就活中ですか?」
「はい。」
「内定はいくつか貰ってるの?」
「…それが、まだ…」
「うちの会社にって訳じゃないんだけど、仕事柄色んな会社の人事同士で知り合いが多くてね。もし良かったら一度何人かと会ってみる?いいヒントが貰えるかもしれないし、もしかしたら… 」
「えぇっ?紹介していただけるってことですか?」
親から友達から無言のプレッシャーを与えられ続けて、余裕がなくなってたんだと思う。藁にもすがる思いで、その人と連絡先を交換したんだ。
連絡先を伝えてから四日くらいして、その人から電話がきた。
『来週 6社くらいの人事担当者と食事会するから、そこに手伝いとして参加してみるかい?もしかしたらいい縁があるかもしれないよ?』
『 はいっ、行きます。』
それなのに、私だけ就職が決まらない…
いつものファミレスでエントリーシートを書いてたら、スーツを着たおじさんに声をかけられた。
「こんにちは、僕はこういう者なんだけど」
手渡された名刺に、大手の商社の人事部人事課長 砂川克之って字を見つけて、一気に心をもっていかれた。
「は、はいっ」
もちろんそんな大きな企業は無理だって、問い合わせすらしてなかったけど、向こうから私に用があるなら話くらいは聞かないとね。
「失礼だけど、もしかして就活中ですか?」
「はい。」
「内定はいくつか貰ってるの?」
「…それが、まだ…」
「うちの会社にって訳じゃないんだけど、仕事柄色んな会社の人事同士で知り合いが多くてね。もし良かったら一度何人かと会ってみる?いいヒントが貰えるかもしれないし、もしかしたら… 」
「えぇっ?紹介していただけるってことですか?」
親から友達から無言のプレッシャーを与えられ続けて、余裕がなくなってたんだと思う。藁にもすがる思いで、その人と連絡先を交換したんだ。
連絡先を伝えてから四日くらいして、その人から電話がきた。
『来週 6社くらいの人事担当者と食事会するから、そこに手伝いとして参加してみるかい?もしかしたらいい縁があるかもしれないよ?』
『 はいっ、行きます。』