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アブノーマルごっこ
第3章 飼育委員とランドセル
双子っていいことばっかりじゃない。

持ってるものはだいたい一緒か色ちがい。
名前を呼びまちがえられるのもいつものことだし、二人セットで見られるのに、ほめられるのは向こうばっかり。

出来がいい方と悪い方、しっかりしてる方とそうじゃない方、そんな風に覚えられる。
僕の中にいつもあるこのイヤな気持ちだけは、向こうには分かんないんだろうな。

だいたいのことは言わなくても分かってるから一緒にいて一番楽だけど、目の前にいるだけでムカつくときだってあるんだ。

とか色々思ってたって、結局毎日一緒に学校に行って同じ家に帰ってくるしかない。



委員会のとき、6年生の人が話しかけてきた。
「お前さー、オナニーって知ってる?」
周りの他の6年は「やめろよー」とか言いながらニヤニヤしてる。

「知らないよ。何それ。」

「じゃーさー、フェラチオは?」

「知らない。」

「チンコなめてもらうんだよ、女に」
別の6年が言った。

「汚ねー」
心の底からそう思った。

「バカだな、すげー気持ちいいんだぜ」

「お前だってしたことねーだろ」
「それなー」
ふざけながらそいつらは笑いながらどっかに行っちゃった。

(チンコ…なめる?うぇー💧)

そこに6年の女子が来た。
「大丈夫だった?ごめんね、バカ男子が。」

「大丈夫だ…です」

「いつもバカなことばっか言ってるからさ。
無視してていいからねー 」

そう言ってその人もどっかに行った。
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