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恋に落ちる時
第3章 フットサルの彼 -3-
しばらくすると彼からメッセージが届く。

(後5分しないで着くから、ビル出たとこで待ち合わせでもいい?)

(わかりました。)

隼人さんとのやりとりをしているうちに、気持ちも少し落ち着いて涙は止まった。顔は化粧も取れてひどい状態だけど諦めてビルの前へと向かう。

待ち合わせの場所に着いて携帯を見ると、

(着いたよ、黒のハリアーなんだけど、わかんなかったら電話して?)

メッセージが届いていて、それっぽい車を見つけ駆け寄ると助手席のドアが開いた。

隼人「ちょうど見えて電話しようとしてた、乗って?」

そう促され車へと乗り込む。私がシートベルトをしたのを確認すると、ゆっくりと車は動き出した。

「車だと思ってなかったんで、ビックリしました。」

隼人「泣いてたからこっちのがいいかなって。気晴らしに晴海のあたりドライブしながら帰ろっか。」

そういって優しく笑う隼人さんの顔をみたら、何だか安心した。

強がってたけど、今日、一人だったらしんどかっただろうな…そう思うと強引にでも、迎えにきてくれた彼の優しさが有り難くて、温かい気持ちになった。

「ありがとうございます。…車持ってるのすごいですね。」

隼人「キャンプとか登山とか好きでさ、ずっとレンタカーで行ってたんだけど、最近買ったんだ。誰かを乗せるのは、はじめて。」

「え!なんか恐れ多いです!」

隼人「あはは、何だよそれ。俺は、舞ちゃんで嬉しいんだけど。」

「…隼人さん絶対モテる///」

隼人「なんで?」

「だって…そういう事、普通に言うんだもん。」

隼人「だからさぁ─…特別だって言ってんじゃん。じゃなきゃ、迎えも行かねーよ。次、誰にでもやってるみたいに言ったら、怒るぞ。」

そう言って、笑いながら私の頭をクシャクシャって撫でる。その横顔にキュンとした。

あっという間に着いた晴海は夜景がとってもキレイで、

「少し歩いてみるか!」

っていう隼人さんに連れられて外に出てみたら、すごい強風で、死ぬほど寒くて…すぐ撤収した 笑。

「全っ然、かっこつかねー。笑」

車に戻って笑いながらそう言う隼人さんが、可愛くて、薄着で震えてる姿を思い出したら、何だかじわじわきて、

「ぁはは♪」

私も笑った。
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