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恋に落ちる時
第6章 丸の内の彼 -3-
ゆか「もぉ~、からかわないでくださいよ(TT)」

アキラ「─こないだ、オヤジと話してたの聞こえたんだけどさ、ゆかちゃんは、今、彼氏いらないって本当?」

ゆか「あ─…聞こえてたんですね(^^;)そうですね~、仕事も忙しいし、あんまり考える余裕なくて。」

アキラ「そうなんだ、俺もこっち戻ってきたばっかで、1、2年は仕事中心になるだろうから気持ちわかる気もするな。彼女出来てもちゃんと彼氏らしいことしてやれるか心配というか。」

ゆか「そんな感じです、いらないわけじゃなくて今じゃなくてもいいかなみたいな。」

アキラ「うんうん、でもさ、たまに隣に誰かいたらいいなって思う時はないの。」

ゆか「あはは、ありますね、ワガママですよね。」

アキラ「─今日は?」

ゆか「え?」

アキラ「俺は今日、ゆかちゃんに隣にいて欲しいって思うんだけど。」

アキラさんの手がそっと私の頬に伸びる。

アキラ「嫌?」

大人ってズルいよね、しっかり本気じゃないですよって防御線張った上で…─だけど…。

ゆか「…嫌じゃない─ですよ。」

それが正直な気持ちだった。

本当は家に呼ばれたときから、もしかしたらって思ってたのかもしれない。

私の返事を合図にアキラさんの顔が近づき、二人の唇が合わさる。

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