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第17章 揺れる心

「僕が性病に？　かかったことないよ。　性体験も無いから。　家にも医学書がいっぱいあって、子どもの頃から読んでたから」
妹尾くんは笑いながら言いました。

私は、中学のとき妹尾くんが言ってたことを思い出しました。
妹尾くんはお父さんがお医者さんで、妹尾くんも医者になることを期待されてるってことを･･･。


妹尾くんは博識で、いろんなことを図書館の閲覧室で教えてくれます。
「クラミジアは細菌の一種なんだけど、ちょっと変わったタイプで、クラミジアを殺せる薬は限られてるんだ。　現在、多く使われているのは･･･」

妹尾くんの横に座り、妹尾くんの話しを聞きつつ、それをノートに書き留める私。

そして私は、妹尾くんに笑顔を向けて言いました。
「こうしていると中学のころを思い出すね。　妹尾くんにときどき勉強を教えてもらっていて･･･」

「そうだね。　僕も懐かしい気分だよ」
妹尾くんも笑顔です。