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~菊タブー~ お妃候補はドレサージュに陶酔し…
第8章 為政者たちによる危険な罠 日米合同皇太子妃拷問絵巻 日本篇
薄ピンク色の唇に唾液の泡を垂らしながら、畳の上に投げ出された郁子を外務大臣山辺恒夫は、しゃがみこんでニヤつきながら見下ろす。
「どうかね? そろそろ強情を張るのはよして、我が国の帝となられる御方の求婚を受け入れる気にはならんかね?」
半失神状態で虚ろな郁子の美貌に、グラスに注いだ冷水をじわじわ恐怖を蘇らせるように垂らす。
「うぅ…だ、大臣…貴方まで…わたくしを…嵌め堕とそうと…」
外務省若手のホープとしてキャリア官僚の郁子は、幾度となくこの山辺とは、この国のために意見を闘わせてきたつもりだった。しかし、今となっては郁子を日本国象徴の配偶者、言い換えればお世継ぎ製造機として送り込む事しか考えていないことは、この監禁劇を見れば火を見るより明らかだ。
「フフフ、今や私だけではないよ、我が国は無論、アメリカさんも、お前さんをうんと言わすべくありとあらゆる手を使ってくるだろう。今朝方も、マイカル・ハイデンから相当な可愛がりを受けたそうじゃあないか」
山辺の言葉に、先ほどまでうけていたハードな拷問を思い出し、今は日本の為政者の虜の身になったことに思いを致す郁子。既に日本政府もアメリカ政府もぐるになって、自分を責め落すことを画策しているのだと、絶望的な気分に陥る。
「その組織も一つじゃあない。聞くこところによると君は、既に奇妙な秘密結社に拉致されたそうじゃないか? 日本の皇太子妃候補はなかなかのスキモノだったとこぼしていたそうだぞう?」
あの、黒薔薇十字団を名乗る秘密結社に捕まり、自分でも信じられぬほど男の性欲を逆に貪り返した自分の姿を思い出し、死ぬほどの羞恥心にも駆られた。しかし、なによりも郁子は恐ろしかった。自分を標的としている組織が国内外に存在し、旧友に始まり、勤務先である外務省、そしてキャリアとして国政まで担い活躍する彼女にとっての交渉相手である米国にいたるまで、それが包囲網のように郁子を追い詰め、その自由を奪い未来を閉ざすかのような選択を迫る。
そう考えると命を絶っても構わない、という捨て鉢な感情まで生まれてくる。もっとも、彼らはこの国の祭司王の配偶者のことなどその価値は見出さず、為政者としてのビジネスの一環として郁子をいかに破廉恥な調教を加え弄び、彼女が皇族となった暁にはその『過去』を盾に、インペリアル特権を恣にしたい、という欲望しか持ち合せてはいないのだが。
「どうかね? そろそろ強情を張るのはよして、我が国の帝となられる御方の求婚を受け入れる気にはならんかね?」
半失神状態で虚ろな郁子の美貌に、グラスに注いだ冷水をじわじわ恐怖を蘇らせるように垂らす。
「うぅ…だ、大臣…貴方まで…わたくしを…嵌め堕とそうと…」
外務省若手のホープとしてキャリア官僚の郁子は、幾度となくこの山辺とは、この国のために意見を闘わせてきたつもりだった。しかし、今となっては郁子を日本国象徴の配偶者、言い換えればお世継ぎ製造機として送り込む事しか考えていないことは、この監禁劇を見れば火を見るより明らかだ。
「フフフ、今や私だけではないよ、我が国は無論、アメリカさんも、お前さんをうんと言わすべくありとあらゆる手を使ってくるだろう。今朝方も、マイカル・ハイデンから相当な可愛がりを受けたそうじゃあないか」
山辺の言葉に、先ほどまでうけていたハードな拷問を思い出し、今は日本の為政者の虜の身になったことに思いを致す郁子。既に日本政府もアメリカ政府もぐるになって、自分を責め落すことを画策しているのだと、絶望的な気分に陥る。
「その組織も一つじゃあない。聞くこところによると君は、既に奇妙な秘密結社に拉致されたそうじゃないか? 日本の皇太子妃候補はなかなかのスキモノだったとこぼしていたそうだぞう?」
あの、黒薔薇十字団を名乗る秘密結社に捕まり、自分でも信じられぬほど男の性欲を逆に貪り返した自分の姿を思い出し、死ぬほどの羞恥心にも駆られた。しかし、なによりも郁子は恐ろしかった。自分を標的としている組織が国内外に存在し、旧友に始まり、勤務先である外務省、そしてキャリアとして国政まで担い活躍する彼女にとっての交渉相手である米国にいたるまで、それが包囲網のように郁子を追い詰め、その自由を奪い未来を閉ざすかのような選択を迫る。
そう考えると命を絶っても構わない、という捨て鉢な感情まで生まれてくる。もっとも、彼らはこの国の祭司王の配偶者のことなどその価値は見出さず、為政者としてのビジネスの一環として郁子をいかに破廉恥な調教を加え弄び、彼女が皇族となった暁にはその『過去』を盾に、インペリアル特権を恣にしたい、という欲望しか持ち合せてはいないのだが。