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~菊タブー~ お妃候補はドレサージュに陶酔し…
第3章 美人外交官は秘密結社のターゲット
それでも聡明な郁子は、危機的状況下でも思考を巡らせた。
(なぜ拉致されたのかしら。私? 多少なりとも外交に関与している者だから? いいえ、新米外交官の私をさらっても利益は少ないはず…。スパイにでも仕立て上げようというのかしら?)
いずれも現実味のある話ではなかった。と、すると。意識を失う前、あの卑劣な男が残した言葉が現実味を帯びる。
(やはり、私を屈服させるための罠…?)
郁子の意識の中に、カオスが言い放った《ドレサージュ=調教》のセンテンスが妖しく蘇り、恐怖と同時に危険な胸の高鳴りを憶える。
「What is your purpose?(あなた方の目的は何?)」
郁子は英語で問うてみる。が、返答は無く代わりに鞭がもう一振りされ、強烈な乾いた痛みが背中に走る。
(い、いやだわッ、裸にされて鞭で打たれるなんて!!)
逸脱した拷問はプライドの高い郁子をいたぶるに十分刺激的だった。これまで傅かれることはあっても、男の支配下に置かれたことのない郁子には刺激的で、ある種の新鮮な体験でもあったといえる。柔肌に残る痺れと痛みにナイスバディを震わせ、やがて観念したように鎖の揺れにその身を委ね、艶めかしく項垂れる若い外交官。
(これから、私をどんな手段でいたぶるつもりかしら? これは拷問の序章なの? だとしたらこの後はどんな…)
鎖に繋がれた郁子の魅惑の肉体が恐怖に血の気を失う。一方で、どこか女としての芯が燃え上がるような恥辱も覚えたことは密かな事実だ。しかし、これは郁子を翻弄する淫靡な調教手段の始まりでしかなかった。
(なぜ拉致されたのかしら。私? 多少なりとも外交に関与している者だから? いいえ、新米外交官の私をさらっても利益は少ないはず…。スパイにでも仕立て上げようというのかしら?)
いずれも現実味のある話ではなかった。と、すると。意識を失う前、あの卑劣な男が残した言葉が現実味を帯びる。
(やはり、私を屈服させるための罠…?)
郁子の意識の中に、カオスが言い放った《ドレサージュ=調教》のセンテンスが妖しく蘇り、恐怖と同時に危険な胸の高鳴りを憶える。
「What is your purpose?(あなた方の目的は何?)」
郁子は英語で問うてみる。が、返答は無く代わりに鞭がもう一振りされ、強烈な乾いた痛みが背中に走る。
(い、いやだわッ、裸にされて鞭で打たれるなんて!!)
逸脱した拷問はプライドの高い郁子をいたぶるに十分刺激的だった。これまで傅かれることはあっても、男の支配下に置かれたことのない郁子には刺激的で、ある種の新鮮な体験でもあったといえる。柔肌に残る痺れと痛みにナイスバディを震わせ、やがて観念したように鎖の揺れにその身を委ね、艶めかしく項垂れる若い外交官。
(これから、私をどんな手段でいたぶるつもりかしら? これは拷問の序章なの? だとしたらこの後はどんな…)
鎖に繋がれた郁子の魅惑の肉体が恐怖に血の気を失う。一方で、どこか女としての芯が燃え上がるような恥辱も覚えたことは密かな事実だ。しかし、これは郁子を翻弄する淫靡な調教手段の始まりでしかなかった。