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真面目で優秀な、憧れの生徒会長はDQNに弄ばれます
第8章 鮎美とカズオ
……今の状況が、上手く飲み込めない。

分かるのは、彼と二人きりだと言うこと。
鍵は閉められて、密室だということ。

……でもなんで?
待ち構えていたのが機嫌を損ねた?
けどそれなら私が出てきた所で文句を言えば良い。

彼の目は、私をまじまじと見詰めているようだった。
勇気を振り絞って、私は声を出す。

「……あの、なんですか?」

彼は返事をしない。

「……あの」

返事の代わりに。

肩を強く押され、壁に押し付けられる。

「……!?」

両手を上に持ち上げられる。
私の両手首は、彼の大きな手のひらひとつに収まってしまった。

必然的に胸を張る姿勢になり、そして。

さっきから彼が私の何を見ていたのか、やっと理解した。

……小学校の頃からのコンプレックス。

彼は、私の胸を見ていたのだ。

「ち、ちょっと、やめて……下さい」

……自慢ではないけど、私の胸を見る人がいることは時々感じ取っている。
男性が、そういうものに興味があることは知っている。
けど、そんなの何も嬉しくなかった。
私にとって、邪魔なものでしかなかったし……恥ずかしいものでしかなかった。

しかも、こんな堂々と……

「……!?」

彼は空いている方の手で私の片胸を鷲掴みにした。

私の両手首を収められる彼の大きな手でも……包み込むことは出来ないようだった。

「なっ……ちょっ……やめて!!」

身を捩らせるが、うんざりするくらいの力の強さだ。

「……痛っ!?」

ギリギリと両手首を握り締められる。
抵抗は無駄だと、無言の圧力のように感じる。

そして次の瞬間。

「……ひっ!?」

ブチブチと制服を引き裂かれ、ブラが、彼の目に晒されてしまった。

これから何が起こるのか、検討もつかなかった。
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