この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
真面目で優秀な、憧れの生徒会長はDQNに弄ばれます
第1章 鮎美と雅明
(……やば!)

それもそのはずだ。
僕と八木さんに、これまで接点なんてほとんどなかった。
それなのに、小学校低学年の頃の、表彰のことを覚えていて、それだけならまだしもこの状況でパッと言葉に出す事が出来る。
……妙に思われても仕方ない。
それも、頭の良い八木さんだ。
せっかく話が出来たのに、気持ち悪い奴だと思われて、これで何もかも終わってしまうんだろうか……。

「私持ってるよ?」

「え?」

ところが、そんな僕の不安とは裏腹に、コロッと表情の変わった八木さんがまた言葉を掛けてくる。

「ペン」

「……」

「漫画を描くペン持ってるから、良かったら今度持ってくるね」

「え?」

八木さんどころか、女子とすら壊滅的に会話したことのない僕だ。
もう限界だった。
消え入りそうな声で相槌を打つしか、もう出来なかった。
八木さんは、そう言いながら目線は自分のカバンに向き、教科書とノートを綺麗に入れている。

そして。

「それじゃあ」

と言葉を残し、スタスタと教室を後にしてしまった。

(一緒に帰ろう……帰り道途中まで一緒だし……)

と、心の中に思い浮かべたが、八木さんがパッと振り向き

「え?なんで私の家知ってるの?」

と今度こそ怪訝な顔をする未来が見えたので、僕はグッと思い留まった。

……とは言え、本当に帰り道の方向は同じ。
ちょっと離れた距離で、気まずく歩くのも嫌なので、八木さんが去った教室で一人、少し時間を潰してから、僕も帰路についた。
/22ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ