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続・独占欲に捕らわれて
第5章 策士愛に溺れる
「そうだったら嬉しいね。チサちゃんが俺に染まってるってことでしょ?」
「もう、すぐ恥ずかしいこと言う……。はやくまとめて、今日はもう休みましょう」
千聖は頬を染めながら、手を動かす。
「照れちゃって、可愛いんだから」
紅玲は千聖の近くに置いてある着替えを取るついでに、彼女の頬にキスをする。
「なにするのよ……」
「ただの愛情表現だよ」
千聖はなにか言い返そうとしたが、いつもの余裕たっぷりの笑顔を見てやめた。ふたりは時折こうしてじゃれ合いながら荷物をまとめると、風呂と夕食を済ませて眠った。
翌朝、ふたりは荷物の最終確認をする。
「パスポートに、海外旅行保険証。証明写真と空港券。ちゃんとある?」
「うん、あるよ」
千聖はスマホを片手に、必要な荷物を読み上げていく。
「現金にクレジットカード。セキュリティポーチでしょ。あと、歯磨きセットとトイレットペーパーにタオル」
「あるよ」
「くし、石鹸、シャンプーとコンディショナーは?」
「えーっと、あぁ、あった」
紅玲はがさごそと奥の荷物を漁りながら確認する。
「粉末ポカリと薬」
「風邪薬、酔い止め、痛み止めがあるよ」
「日焼け止め、下着、靴下、着替え。あとパジャマね」
「あぁ、ケースの大半を占領してるよ」
「充電器、カメラ、海外用電源プラグ変換アダプター。筆記用具と使い捨てスリッパ」
「うん、あるよ」
「トラベル枕と紙製便座シート、ペットボトルのお水。これで確認はおしまいよ。全部あった?」
千聖は顔を上げて紅玲に聞く。
「うん、あった」
「それならよかったわ」
「ドレスやタキシードは向こうに送ってあるしね」
紅玲の言葉に、胸が高鳴る。
「いよいよね……」
「そうだね。もう少ししたらタクシー来ちゃうから、はやくまとめなきゃ」
ふたりは荷物をまとめ直すと、家から出た。タイミングよくタクシーがふたりの前に停まった。千聖は海の向こうで行われるふたりきりの結婚式に期待で胸を膨らませながら、タクシーに乗り込んだ。
「もう、すぐ恥ずかしいこと言う……。はやくまとめて、今日はもう休みましょう」
千聖は頬を染めながら、手を動かす。
「照れちゃって、可愛いんだから」
紅玲は千聖の近くに置いてある着替えを取るついでに、彼女の頬にキスをする。
「なにするのよ……」
「ただの愛情表現だよ」
千聖はなにか言い返そうとしたが、いつもの余裕たっぷりの笑顔を見てやめた。ふたりは時折こうしてじゃれ合いながら荷物をまとめると、風呂と夕食を済ませて眠った。
翌朝、ふたりは荷物の最終確認をする。
「パスポートに、海外旅行保険証。証明写真と空港券。ちゃんとある?」
「うん、あるよ」
千聖はスマホを片手に、必要な荷物を読み上げていく。
「現金にクレジットカード。セキュリティポーチでしょ。あと、歯磨きセットとトイレットペーパーにタオル」
「あるよ」
「くし、石鹸、シャンプーとコンディショナーは?」
「えーっと、あぁ、あった」
紅玲はがさごそと奥の荷物を漁りながら確認する。
「粉末ポカリと薬」
「風邪薬、酔い止め、痛み止めがあるよ」
「日焼け止め、下着、靴下、着替え。あとパジャマね」
「あぁ、ケースの大半を占領してるよ」
「充電器、カメラ、海外用電源プラグ変換アダプター。筆記用具と使い捨てスリッパ」
「うん、あるよ」
「トラベル枕と紙製便座シート、ペットボトルのお水。これで確認はおしまいよ。全部あった?」
千聖は顔を上げて紅玲に聞く。
「うん、あった」
「それならよかったわ」
「ドレスやタキシードは向こうに送ってあるしね」
紅玲の言葉に、胸が高鳴る。
「いよいよね……」
「そうだね。もう少ししたらタクシー来ちゃうから、はやくまとめなきゃ」
ふたりは荷物をまとめ直すと、家から出た。タイミングよくタクシーがふたりの前に停まった。千聖は海の向こうで行われるふたりきりの結婚式に期待で胸を膨らませながら、タクシーに乗り込んだ。