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続・独占欲に捕らわれて
第1章 穏やかな朝
日曜日の朝8時過ぎ、千聖はゆっくり起き上がる。広々としたダブルベッドに、紅玲の姿は見当たらない。
「意外と早起きよね」
千聖はあくび混じりに呟くと、はだけたバスローブを着直してベッドから降りる。寝室を出ると、食欲をそそる匂いが2階までした。
(今日の朝食は何かしら?)
確かめたくなる衝動を抑えて自室に戻ると、白のタートルネックセーターにジーパンというシンプルな服に着替えて、1階に降りる。途中で脱衣所の洗濯機にバスローブを入れて、洗顔をする。台所に行くと、食卓には朝食が並んでいる。
「おはよう、チサちゃん。ちょうど起こしに行こうと思ってたとこだよ」
恋人の紅玲は、珈琲を淹れながら笑顔を向ける。
「おはよう、紅玲」
朝の挨拶をして座る。食卓の上には薄焼きのワッフルにサラダが1枚の皿にまとまっている。その横にはそれぞれ小さなカップに入ったスクランブルエッグとツナマヨ。小さなグラスにはイチゴジャムがかかったヨーグルトと、喫茶店のような朝食だ。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
千聖の前に、珈琲が置かれる。
「いただきます」
手を合わせて言うと、千聖は薄焼きのワッフルにスクランブルエッグを挟んで食べた。ワッフルの表面はカリッとしていて、スクランブルエッグはバターが香り、ふんわりした舌触りだ。
「うん、美味しい」
「チサちゃんにそう言ってもらえると嬉しいな」
穏やかな笑みを浮かべる紅玲を見て、千聖の中で1つの疑問が生じる。
(あれ? 確か天ぷらの店で、料理は苦手だから外食ばかりだって言ってなかったっけ?)
千聖は契約期間に、紅玲と外食した時の会話を思い出した。
「どうしたの、チサちゃん。なんか変なの入ってた?」
どうやら顔に出ていたらしく、紅玲は不安げな顔で千聖を見つめる。
「え? ううん、違うの。あなた、前に天ぷらのお店で料理は苦手って言ってなかった? ……その後、家庭事情で料理をふくめて家事ができるとは聞いてたけど……」
千聖が素直に疑問をぶつけると、紅玲は小さく笑った。
「意外と早起きよね」
千聖はあくび混じりに呟くと、はだけたバスローブを着直してベッドから降りる。寝室を出ると、食欲をそそる匂いが2階までした。
(今日の朝食は何かしら?)
確かめたくなる衝動を抑えて自室に戻ると、白のタートルネックセーターにジーパンというシンプルな服に着替えて、1階に降りる。途中で脱衣所の洗濯機にバスローブを入れて、洗顔をする。台所に行くと、食卓には朝食が並んでいる。
「おはよう、チサちゃん。ちょうど起こしに行こうと思ってたとこだよ」
恋人の紅玲は、珈琲を淹れながら笑顔を向ける。
「おはよう、紅玲」
朝の挨拶をして座る。食卓の上には薄焼きのワッフルにサラダが1枚の皿にまとまっている。その横にはそれぞれ小さなカップに入ったスクランブルエッグとツナマヨ。小さなグラスにはイチゴジャムがかかったヨーグルトと、喫茶店のような朝食だ。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
千聖の前に、珈琲が置かれる。
「いただきます」
手を合わせて言うと、千聖は薄焼きのワッフルにスクランブルエッグを挟んで食べた。ワッフルの表面はカリッとしていて、スクランブルエッグはバターが香り、ふんわりした舌触りだ。
「うん、美味しい」
「チサちゃんにそう言ってもらえると嬉しいな」
穏やかな笑みを浮かべる紅玲を見て、千聖の中で1つの疑問が生じる。
(あれ? 確か天ぷらの店で、料理は苦手だから外食ばかりだって言ってなかったっけ?)
千聖は契約期間に、紅玲と外食した時の会話を思い出した。
「どうしたの、チサちゃん。なんか変なの入ってた?」
どうやら顔に出ていたらしく、紅玲は不安げな顔で千聖を見つめる。
「え? ううん、違うの。あなた、前に天ぷらのお店で料理は苦手って言ってなかった? ……その後、家庭事情で料理をふくめて家事ができるとは聞いてたけど……」
千聖が素直に疑問をぶつけると、紅玲は小さく笑った。