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続・独占欲に捕らわれて
第5章 策士愛に溺れる
「斗真と会ったわ。取材旅行の話をしたら、なにも聞いてないって素直に話してくれたわよ」
「あー……会っちゃったんだ……。ごめんね……?」
紅玲はあっさり認めると、申し訳なさそうな顔をして謝罪する。
「許さないわ」
紅玲を甘やかしたいのをぐっと堪え、千聖は険しい顔を作ってみせる。

「どうしたら許してくれる?」
いつもは大人びた表情をしている紅玲が、幼子のように瞳を潤ませながら自分を見上げていることに優越感を感じた千聖は、サディスティックに微笑んでみせた。
「そうねぇ、ひとまずお仕置きが必要かしら」
千聖の言葉に、紅玲の潤んだ瞳が揺れる。

「拘束具なら、その引き出しにいくつか入ってるよ」
紅玲は観念したように言うと、その場に座る。
「あら、潔いいこと。座るなら、椅子に座ってちょうだい」
千聖は教えられた引き出しを開けながら、椅子を指さす。
「ついでに服も脱いどこうか?」
言われたとおりに椅子に座ると、紅玲は冗談めかして笑った。

「そのままでいいわよ、私が脱がせたいから」
千聖はベルトを引き出しから引っ張り出すと、紅玲の手を頭上で縛り上げる。
「楽しそうだね、チサちゃん」
「えぇ、とっても楽しいわ」
強がるような笑みで見上げられ、千聖はにっこり笑って答えた。

「私をひとりにしたこと、たっぷり反省してもらわなきゃ」
そう言って紅玲の口を自らの唇で塞ぐと、彼の口内に舌を侵入させる。じっくり味わうように肉壁や歯列をなぞりあげると、今度は舌を絡ませる。
「んぅ……ふ、んんっ……! ぁ、はぁ……」
紅玲はゆるゆると腰を動かしながら、従順にキスに応える。

(腰なんか振っちゃって、可愛い……。そんなことできないくらい、めちゃくちゃにしたい)
千聖は全体重をかけて紅玲の躯を抑え込むと、手首を力強く握った。重さに耐えかね、椅子はキィキィと悲鳴を上げる。
「はぁ……このままじゃ椅子ごと倒れそうね」
千聖は渋々唇を離すと、紅玲を椅子からおろして床に転がす。
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