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乳母…めのと
第5章 乳母…5
「あおいちゃん、一つ分かった事がある。」
お客が帰ると川口はあおいを呼んだ。
「あおいちゃんを会社から追い出したのは、あおいちゃんの元の彼氏の桜田の義理の父親…専務か何かかな?」
「そうだと…思います。そうですよね。婿の不倫相手が会社にいて、妊娠なんて有り得ない事ですものね…」
あおいは自分の軽率さに後悔していた。
桜田の言葉を信じ、舞い上がり、奥さんや周りの人たちの気持ちなんて考えもしなかった事を猛省した。
「自分が撒いた種ね。」
あおいは俯いていた。
「後は…歩道橋から突き落とされた事と、信号待ちで押された事と、タブレット端末の事だね。」
俯きながらあおいは頷いた。
「もう過ぎ去った事は仕方ないよ。これからどう生きるかだから。きっと素敵に生きられるさ。俺もいるし。」
川口はあおいの肩に優しく手を置き
「不当な理由で解雇された事を訴える事も出来るけど?」
と言った。
あおいは、俯いていた顔を上げ、首を振りながら
「そんな…しないわ。もう…解雇になった事は恨んでもいないし…解雇になったから。佐野さん…隼人君の面倒も見れたし、今こうして元気でいられているから…」
「俺にも会えたしなぁ〜」
川口はおどけながらあおいを抱き締め
「大丈夫、俺が…守るから。」
と囁いた。
お客が帰ると川口はあおいを呼んだ。
「あおいちゃんを会社から追い出したのは、あおいちゃんの元の彼氏の桜田の義理の父親…専務か何かかな?」
「そうだと…思います。そうですよね。婿の不倫相手が会社にいて、妊娠なんて有り得ない事ですものね…」
あおいは自分の軽率さに後悔していた。
桜田の言葉を信じ、舞い上がり、奥さんや周りの人たちの気持ちなんて考えもしなかった事を猛省した。
「自分が撒いた種ね。」
あおいは俯いていた。
「後は…歩道橋から突き落とされた事と、信号待ちで押された事と、タブレット端末の事だね。」
俯きながらあおいは頷いた。
「もう過ぎ去った事は仕方ないよ。これからどう生きるかだから。きっと素敵に生きられるさ。俺もいるし。」
川口はあおいの肩に優しく手を置き
「不当な理由で解雇された事を訴える事も出来るけど?」
と言った。
あおいは、俯いていた顔を上げ、首を振りながら
「そんな…しないわ。もう…解雇になった事は恨んでもいないし…解雇になったから。佐野さん…隼人君の面倒も見れたし、今こうして元気でいられているから…」
「俺にも会えたしなぁ〜」
川口はおどけながらあおいを抱き締め
「大丈夫、俺が…守るから。」
と囁いた。