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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第3章 第一話【天つみ空に】 其の参
その視線がお逸の身体中を嘗め回すように動いている。お逸は居心地の悪さを憶え、ハッとした。今のお逸は薄手の夜着に解き流した洗い髪のままだ。薄い生地で仕立てた白い夜着は、身体の線を露わに見せているに違いない。
お逸は狼狽えて手近にある着物を肩から羽織ろうとした。いつになく不躾にお逸を見ている清五郎の執拗な眼も何となく不気味だった。
「そのままで良い」
だが、清五郎の手がぬっと伸びてきて、お逸の細い手首を掴んだ。
お逸は狼狽えて手近にある着物を肩から羽織ろうとした。いつになく不躾にお逸を見ている清五郎の執拗な眼も何となく不気味だった。
「そのままで良い」
だが、清五郎の手がぬっと伸びてきて、お逸の細い手首を掴んだ。