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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第6章 第二話【春の日】其の弐 
 第一、それでは、お逸が真吉を全く信じてはいないことになる。
「良いの」
 お逸は、消え入るような声で言った。
「何だよ、言いたいことがあるのなら言えよ」
 真吉が重ねて問いかける。
「本当に良いの、私、真吉さんを信じてるから」
「俺を信じてる―? 何のことだか、皆目判らねえな。何だよ、謎かけ問答のようなことを言ってねえで、思い切って言ってみろ」
 なおも問いつめられ、お逸は、とうとう口にしてしまった。
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