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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第6章 第二話【春の日】其の弐
「何でえ。俺はまだ二十三だぜ。お逸のおとっつぁんと同じにしねえでくれよ」
真吉は笑いながら言うと、もう一度、お逸を引き寄せた。
「お逸、お前の方こそ、よおく気をつけるんだぞ? 幾ら膚を黒くしていても、用心するに越したことはねえ。また、お前をどうこうしようとする薄汚ねえ客が出てこねえとも限らない。俺がいつも傍にいて守ってやれれば良いんだが、そういうわけにもゆかねえ。持ち場を離れるわけにはいかないんでな。くれぐれも気をつけろ、お逸」
真吉は笑いながら言うと、もう一度、お逸を引き寄せた。
「お逸、お前の方こそ、よおく気をつけるんだぞ? 幾ら膚を黒くしていても、用心するに越したことはねえ。また、お前をどうこうしようとする薄汚ねえ客が出てこねえとも限らない。俺がいつも傍にいて守ってやれれば良いんだが、そういうわけにもゆかねえ。持ち場を離れるわけにはいかないんでな。くれぐれも気をつけろ、お逸」