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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第2章 第一話【天つみ空に】 其の弐

「お内儀さんこそ、どうなさいました。お供もお連れにならずに、お一人でこのような人気のない淋しい場所に」
真吉の方も当惑顔である。お逸は小さく首を振る。
「おみねと一緒に来たのは良いけれど、どうやら、途中ではぐれてしまったみたいなの」
「そいつは、いけませんね。全く、おみねの奴は、いつまで経っても、そそっかしくて困ります」
口調の割には、怒っている風もない。
お逸はしばらく躊躇った後、思い切って訊ねた。
「真吉さん、お店の方は良いのですか? 今はまだ昼前だし、忙しい時分なのでは?」
真吉の方も当惑顔である。お逸は小さく首を振る。
「おみねと一緒に来たのは良いけれど、どうやら、途中ではぐれてしまったみたいなの」
「そいつは、いけませんね。全く、おみねの奴は、いつまで経っても、そそっかしくて困ります」
口調の割には、怒っている風もない。
お逸はしばらく躊躇った後、思い切って訊ねた。
「真吉さん、お店の方は良いのですか? 今はまだ昼前だし、忙しい時分なのでは?」

