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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第2章 第一話【天つみ空に】 其の弐

暗に、このような場所にいても良いのかと訊ねたのだが、真吉は屈託ない笑みを見せた。
「大丈夫です。きっと私が旦那さまにお叱りを受けるのをご心配して下さったんでしょうが、今日はちゃんと旦那さまのお許しを頂いております」
「そう、ですか」
お逸は、やや拍子抜けした。
「私の実家が実は、この近くにございまして。とは申しても、ふた親は既に亡く、私が生まれ育った長屋も数年前に取り壊されてしまいました。ですが、姉が嫁いだ先がやはり近くにございます。今日は旦那さまのお言いつけで、この界隈まで来る商用がございました。そのついでに、姉のところにも寄って良いからと、お許しを頂きました」
「大丈夫です。きっと私が旦那さまにお叱りを受けるのをご心配して下さったんでしょうが、今日はちゃんと旦那さまのお許しを頂いております」
「そう、ですか」
お逸は、やや拍子抜けした。
「私の実家が実は、この近くにございまして。とは申しても、ふた親は既に亡く、私が生まれ育った長屋も数年前に取り壊されてしまいました。ですが、姉が嫁いだ先がやはり近くにございます。今日は旦那さまのお言いつけで、この界隈まで来る商用がございました。そのついでに、姉のところにも寄って良いからと、お許しを頂きました」

