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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第11章 第四話【恋月夜】 其の壱
それでも、お逸は清五郎を信じ切っていた。まだ物心つくかつかぬ時分から、膝に乗せて遊んでくれた清五郎は、お逸にとっては親戚の叔父か兄のような存在であったのだ。ところが、その清五郎が突如として豹変した。お逸が手代頭の真吉と接近していることを知り、嫉妬のあまり、お逸を手込めにしようとしたのである。
お逸は真吉と共に手に手を取って伊勢屋を出た。そして、清五郎から身を隠すために選んだ場所が吉原の遊廓だった。
お逸は真吉と共に手に手を取って伊勢屋を出た。そして、清五郎から身を隠すために選んだ場所が吉原の遊廓だった。