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この想い、あなたに届くまで~遊廓(くるわ)の恋~
第2章 第一話【天つみ空に】 其の弐

お逸が眼を見開いていると、清五郎は照れたように笑った。
「どうも、年甲斐もなく、つまらないことを聞かせてしまったようだ。それよりも、この画帳を少し見せて貰っても構わないかな」
「はい」
お逸が頷いて画帳を差し出すと、清五郎はそれを受け取り、ぱらぱらとめくった。食い入るように見つめるそのまなざしは真剣そのものだ。
途中で、ふとその手が止まる。
「お逸ちゃん、これは仁左衛門さんだね?」
念を押すように問われ、お逸は後方から清五郎の手許を覗き込んだ。
「どうも、年甲斐もなく、つまらないことを聞かせてしまったようだ。それよりも、この画帳を少し見せて貰っても構わないかな」
「はい」
お逸が頷いて画帳を差し出すと、清五郎はそれを受け取り、ぱらぱらとめくった。食い入るように見つめるそのまなざしは真剣そのものだ。
途中で、ふとその手が止まる。
「お逸ちゃん、これは仁左衛門さんだね?」
念を押すように問われ、お逸は後方から清五郎の手許を覗き込んだ。

