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夢で逢えたなら~後宮秘談【怨のものがたり~朝鮮王朝後宮譚改題
第3章 結ばれる
百花は涙の滲んだ眼で王を見た。
「どうしても呑まねばなりませんか?」
「夫婦の契りを結ぶ夜の誓いの盃ゆえ、呑まねばならぬ」
静かだが、有無を言わせぬ確固とした口調は、他人に命令し慣れた人間だけが持つ尊大さがある。
「―」
百花は横を向き、王からは見えないように盃に唇を当てた。相手の面前で盃を干すのは失礼に当たるため、横を向いて、できるだけ見えないように呑むのが作法である。
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